水槽の蓋をメッシュで自作するには?材料選び・採寸・網の固定方法

水槽の蓋をメッシュで自作するには?材料選び・採寸・網の固定方法

水槽の蓋をメッシュにしたいときは、網だけでなく、網を固定する枠と水槽への載せ方を一緒に決めるのが出発点です。100均の額縁と鉢底ネットを使う作例もあれば、アルミの枠で網を挟む方法、専用キットの溝に網を固定する方法もあります。

ただし、作例と同じ材料をそろえても、手元の水槽を全面カバーできるとは限りません。

メダカ用として考えるなら、水槽に収まる寸法と、飼っているメダカに合う網目は別々の判断です。ここでは材料ごとの構造を比べたうえで、専用キットの公式図解を軸に採寸と組み立てを説明します。小さなメダカまで一律に守れる網目の数値や、自作蓋の冷却効果を保証するものではありません。

この記事のポイント
  • 枠の流用・二層式・専用キットの構造比較
  • 100均材料で見落としやすい寸法のずれ
  • 採寸から枠の組み立て、網の固定までの流れ
  • メダカへの網目の適合と機器併用の条件
目次

水槽の蓋をメッシュで自作する前の材料選び

枠を流用するか、一から作るかを決める

枠を流用するか、一から作るかを決める

枠づくりの手間を減らしたいなら、既存の額縁を流用する構造が候補になります。一方、水槽の形や機器の出っ張りに合わせたい場合は、寸法を決めて枠を組む方式を検討します。違いは網の材質だけではなく、どこで寸法を調整でき、何で網を留めるかです。

構造材料・固定方法寸法を決める際のポイント
額縁を流用額縁に鉢底ネットを入れ、ツメで固定額縁の外側とネットを収める部分の両方が合うか
アルミ枠を自作上下のアルミフレームでステンレスメッシュを挟む水槽のフレームを実測し、枠の部材長を決める
専用DIYキットフレームを部品でつなぎ、溝へ網を固定コーナー部品を含めた完成寸法と機器を避ける形状

アルミ枠の作例では、二組の枠で網を挟み、上下の枠の継ぎ目が角で互い違いになるように組んでいます。ただし、この作例の用途は主に小さなカエルやヤモリなどの飼育です。メダカ水槽に使う材料の適合や、屋外での耐久性まで実証したものとして扱うことはできません。参考にするのは、枠と網の組み合わせ方です。

100均の鉢底ネットと額縁では寸法のずれに注意

100均材料で作れるのかという疑問には、「作例はありますが、そのまま入れ替えるだけで済むとは限りません」と答えられます。鉢底ネットと額縁の製作例では、ダイソーの約20×30cmの鉢底ネットとA4額縁を使用。額縁の表側の板と裏側の押さえ板を外し、代わりにネットを入れる構造です。

ところが実際には、ネットの横幅は余り、縦は足りませんでした。作者は余る部分を切り、足りない部分を別のネットで継ぎ足しています。つまり「A4額縁」と「約20×30cmのネット」という表示だけでは、組み合わせの適合は決まりません。

買い物の前に見るべきなのは、額縁へ収まるネットの寸法と、完成した枠が覆える範囲の二つです。

この蓋を載せた水槽はエーハイムEJ-30Hで、記事でも全面は覆えないと説明されています。機器を避けるには都合のよい大きさだったという個別の例であり、30cmキューブ水槽全般に適合する蓋ではありません。また、掲載された材料費は2014年当時のもの。

現在の予算や商品の入数は、その金額から決めないようにしましょう。

メダカ用の網目は「水槽用」という表示だけで決めない

メダカ用の網目は「水槽用」という表示だけで決めない

専用キットにも、網目の仕様があります。レッドシーのDIYアクアリウムネットカバー公式ページでは、薄型透明ネットの網目は8mmと案内されています。ただし、この説明だけで、メダカの成魚にも稚魚にも適した網だとは判断できません。

「魚の飛び出しを防ぐ製品」という案内を、すべての魚の大きさへの保証に広げないことが大切です。

選ぶ際には、まず網目の寸法が明記されているかを見ます。そのうえで、飼育対象のメダカへの適合をメーカーや販売店へ照会する、という順序です。特に稚魚用を考えている場合、成魚用として使われた例だけでは判断材料が足りません。この記事では「メダカなら何mmで十分」という共通の基準は示しません。

また、細かい網を自由に選べる自作方式と、専用部材で網を固定するキットは分けて考えます。ステンレスメッシュをアルミ枠で挟む作例は好みの網を選ぶ構造ですが、レッドシーのキットは網をスプラインと呼ぶひも状の部材で溝に押し込む構造です。

別売りの網戸用ネットなどへの交換を、この固定方法だけを理由に適合すると断定することはできません。

ガラス蓋から替えるときは冷却ファンの取り付け条件も見る

ガラス蓋をメッシュへ替える動機として、冷却ファンと組み合わせたい場合があります。先ほどの額縁の作例も、ガラス蓋を外して冷却効率を上げたいという理由で製作したものです。ただし、メッシュ蓋に交換したあとの温度低下を比較測定した記事ではありません。

そのため「メッシュにすれば何℃下がる」という効果の目安にはできません。

機器を取り付ける場所も、蓋の設計と同時に決めます。GEXの公式FAQでは、アクアレイクールは枠付き・フレームレスの違いやガラス厚により取り付け方が変わると説明されています。別売のアクアカバーに固定パーツなしで設置できる案内もありますが、対象はコンパクト・レギュラーのみ。

これは専用の水槽フタとの組み合わせであり、自作メッシュ蓋に同じ置き方ができるという意味ではありません。

冷却時の水位にも目を向けましょう。GEXのボトルクールファンは、説明書で気化熱により水温を下げる製品とされ、水位低下への注意が示されています。同製品は屋内用で、屋外使用は禁止です。屋外のメダカ容器の網蓋づくりと、屋内用ファンの設置は別の話として扱い、使う機器の説明書に沿って計画してください。

水槽のメッシュ蓋を自作する採寸と組み立て

水槽の実寸と、機器を避ける形を先に決める

採寸では、「60cm水槽だから60cmの枠を作る」とは決めず、蓋をどこで支えるかに対応する寸法を測ります。フレームに載せる自作例では水槽のフレーム寸法を確認しています。一方、専用キットには水槽の縁上・縁内を選ぶ取り付けオプションがあり、同じ幅の水槽でも取り付け方を先に選ぶ必要があります。

機器のある水槽は、上から見た形を描き、幅と奥行きに加えて、枠を避けたい場所を書き込みます。レッドシーの製品は、照明用アーム、自動給餌器、オーバーフローボックスに合わせてカスタマイズできる設計。公式の組み立て図でも、機器の位置に応じて後側の枠を折れ曲がった形に組んでいます。

ここで区別したいのが、完成した蓋の寸法と、切断する直線フレームの長さです。専用キットは端にコーナー部品が入るため、直線部材だけを完成寸法と同じ長さにする方式ではありません。公式図では水槽寸法と部材寸法に別の記号が付いています。切断前に図の測定位置を照合し、そのキットの寸法指定に従います。

ホースやコードを通す場所も、この段階で枠と一緒に検討する項目です。海水水槽の自作例ではコード用の隙間を設けていますが、その開口をメダカ用としてそのまま採用できるとは限りません。網目を検討していても、周囲にどのような開口が残るかが決まっていなければ、蓋全体の形はまだ完成していません。

材料と道具をそろえ、枠を組み立てる

材料と道具をそろえ、枠を組み立てる

専用部材を使う構造の例が、レッドシーの「DIYアクアリウムネットカバー」です。ここでは完成品の蓋ではなく、フレームを切って組み立てるキットとして紹介します。R42080の部品表では、メインフレームは57cmが4本、カットアウト用フレームは10cmが2本。

これらは部材の長さであり、そのまま完成した蓋の寸法を表すものではありません。

同キットの作業では、フレームを切る金ノコ、スプラインを切るカッター、網を溝へ押し込む付属のスプラインローラーを使います。ローラーが付いていても、採寸やフレームの切断まで不要になるわけではありません。

また、機器を避けるための部品には付属品とオプションがあるので、必要な形を描いてから部品構成を照合します。

  1. 設計した寸法に合わせ、長辺・短辺のフレームを切断します。
  2. フレームへ取り付ける支持用の部品を、公式図の向きに合わせて差し込みます。
  3. コーナー部品で長辺と短辺をつなぎ、枠の形を作ります。
  4. 補強フレームを使う構成では、その両端の部品も取り付けて枠へ組み込みます。

市販のアルミ平板で上下二組の枠を作る方法は、このキットとは組み立て方が異なります。二層式の作例では、枠をテープで仮組みしたあと、網を挟んで接着しています。溝へ網を押し込むキットの手順と、接着で網を挟む手順を混ぜず、選んだ構造に合わせて作業を進めましょう。

網は枠の外まで広げ、固定方式に合わせて留める

専用キットの公式図では、組み上げた枠より大きく網を広げ、その上からスプラインをローラーで溝へ押し込んでいます。スプラインは網を固定するひも状の部材、ローラーはそれを押し込む道具です。網を完成した枠の内側だけの大きさに先に切ってしまうと、この図のように周囲へ網を渡した状態を作れません。

図解の順序は、枠を組む、枠全体に網を重ねる、スプラインで固定する、という流れです。スプラインだけを先に溝へ入れておく方法ではありません。部材名だけでは分かりにくい箇所なので、実際の作業では日本語を含む公式組み立てマニュアルの網と溝の断面図を見ながら進めると、重ねる位置を確かめられます。

網の張り具合は、枠の材料も関係します。薄いアクリル枠にネットを取り付けた海水水槽の自作例では、引っ張りすぎるとネットが縮もうとする力で枠が変形するため、しわが出ない程度に広げたと説明されています。これはそのアクリル枠の作例の注意点であり、あらゆる網と枠に共通する張力の数値を示したものではありません。

二層の枠で挟む構造では、網の仮止めと本固定も別の工程です。上のアクリル枠の例では、両面テープでネットを仮止めし、はみ出した部分を切ってから、もう一組の枠を重ねています。

両面テープで位置が決まった段階を、そのまま完成と読み替えないようにしましょう。

接着剤の種類や水槽用途への適合は、この作例だけでは保証できません。

仕上がりは網・周囲の開口・支持部を分けて確認する

仕上がりは網・周囲の開口・支持部を分けて確認する

最後は、見た目が四角く整ったかだけでなく、設計した状態になっているかを照合します。額縁の作例のように、蓋として水槽へ載っていても全面は覆えていない場合があります。また、専用キットでは枠の部品と網を固定する部材が分かれています。枠が収まることと、網が留まることは別々に見たいポイントです。

  • 網の固定部分:選んだ方式どおり、ツメ・上下の枠・スプラインで網が留まっているか
  • 蓋の周囲:額縁の寸法不足や、機器を避けた部分にどのような開口が残るか
  • 支持部:フレームや支持用部品が、想定した位置で水槽に載る形になっているか
  • 機器との位置関係:照明用アームや給餌器などを避ける設計が、実際の配置と合うか

この照合は、製作状態を見るためのもので、メダカの飛び出し防止性能を認定する試験ではありません。網目の適合、屋外での固定や耐久性、鳥や猫などへの防護まで、室内の自作例から保証することはできません。

まずは「水槽に合う枠」と「用途に合う網」の両方がそろうかを判断し、どちらかが不明なまま製作方法だけをまねないことが大切です。

水槽のメッシュ蓋を自作するときのまとめ

この記事のまとめです。

  • メッシュ蓋は、網・枠・水槽への載せ方を一緒に決める
  • 額縁を流用すると枠づくりを省けるが、ネットの収まりと水槽を覆う範囲の確認が必要
  • 100均の作例は30cm水槽全面を覆うものではなく、掲載費用も当時の金額
  • レッドシー公式ページの網目は8mm表記で、メダカの成魚・稚魚への適合保証とは別
  • 採寸は水槽の呼び寸法だけで決めず、蓋の支持位置と機器の出っ張りに合わせる
  • 完成寸法と切断する部材長を区別し、コーナー部品を含む公式図に従う
  • 専用キットもフレームの切断と組み立てが必要で、機器用の部品にはオプションもある
  • 溝で固定するキットでは、枠を組んで網を重ねたあとにスプラインで留める
  • 冷却ファンの取り付け条件は製品ごとに異なり、専用フタへの設置方法を自作蓋へ流用しない
  • 仕上がりは網の固定・周囲の開口・支持部を分けて確認し、防護性能や屋外耐久性まで保証しない
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