60cm水槽で金魚は何匹飼える?大きさ別の目安と成長後の考え方

60cm水槽で金魚は何匹飼える?大きさ別の目安と成長後の考え方

60cm水槽で金魚を何匹飼えるかは、金魚の大きさによって変わります。キョーリンが示す3〜5cmの金魚の目安は、60Lの60cm水槽で8〜12匹。一方、東京アクアガーデンは約60Lの水槽で、10cmの和金など長い体型の金魚なら3匹程度を目安としています。

小さいうちの匹数を、そのまま成長後にも当てはめないことが大切です。

これから新しい水槽で飼い始めるなら、最初の匹数はさらに分けて考えましょう。キョーリンは1〜2匹から始め、2〜3週間後に追加する方法を案内しています。ここでは、今の大きさに合う匹数と、成長後まで見据えた飼育計画を順に整理します。

この記事のポイント
  • 3〜5cmの金魚と成長後で異なる匹数の目安
  • 品種・実際の水量・泳ぐ空間を踏まえた判断
  • 新しい水槽では1〜2匹から始める飼育計画
  • ろ過・酸素供給・餌・水換えの見直し
目次

60cm水槽で金魚は何匹?大きさ・品種・水量で決める目安

小さい金魚と10cmの金魚では目安が違う

小さい金魚と10cmの金魚では目安が違う

まずは「何匹まで入るか」より、飼う金魚が何cmなのかを確かめましょう。キョーリンの飼育案内にある8〜12匹という数字は、3〜5cmの金魚と60Lの水槽を対象にした目安です。10cmに育った金魚を同じ数で飼えるという意味ではありません。

金魚の大きさ・対象60cm水槽での目安数字の条件・出典
3〜5cmの金魚8〜12匹キョーリンの60L水槽での飼育目安
5cmの和金・コメット・朱文金など6匹程度東京アクアガーデンの幅60×奥行30×高さ36cm、約60L水槽での目安
10cmの和金・コメット・朱文金など3匹程度同上
10cmの琉金など丸い体型の金魚計算上2匹東京アクアガーデンの1匹30Lという考え方を、水量60Lに当てはめた計算例

表の数字は、共通の条件で比べた試験結果ではありません。メーカーや飼育解説によって目安には差があり、GEXの用品案内には、60cm水槽で体長5cmなら30匹ぐらいまでという記載もあります。

同じページでは成長後の大きさを考えるよう求めていますが、キョーリンとの数値差を説明できる詳しい管理条件は示されていません。

そのため、大きい方の数字を選んで購入匹数を決めるのは避けたいところです。キョーリンも、金魚は成長するので、水槽が広いと感じるくらいから始めるよう案内しています。小さい金魚を迎えるときにも、後で大きくなる余地を残して考えましょう。

和金と琉金は同じ「10cm」でも水量の考え方が異なる

東京アクアガーデンの品種別解説では、和金・コメット・朱文金などの長い体型には、体長1cmあたり2L以上の水量を勧めています。10cmの和金1匹なら20L以上という考え方で、約60Lの60cm水槽では3匹程度という目安につながります。

琉金・キャリコ・東錦などの丸い体型には、同じ解説で体長1cmあたり3Lの水を勧めています。10cmの琉金1匹なら30L。表の2匹は、実際に60Lの水があると仮定した計算値です。水量がそれより少なければ、この計算をそのまま使えません。

これらは東京アクアガーデンが提案する水量の目安で、すべての飼育環境で維持できる匹数を保証する数字ではありません。同社も、必要な水量は魚種や平均水温などによって異なり、一概には決められないと説明しています。品種別の計算は、条件をそろえて飼育計画を考えるための参考にしてください。

また、資料によって「大きさ」の測り方も異なります。GEXの飼育匹数チェックは、口の先から尾びれの付け根まで。一方、アクアライフの匹数解説にある図は、頭の先から尾びれの先までの全長です。尾びれを含む数字と含まない数字を、同じ10cmとして比較しないようにしましょう。

幅60cmだけで決めず、奥行き・水深・泳ぐ場所を見る

幅60cmだけで決めず、奥行き・水深・泳ぐ場所を見る

「60cm水槽」は幅を表す呼び方なので、匹数を考えるときには奥行きと高さも必要です。東京アクアガーデンが約60Lとして示しているのは、幅60×奥行30×高さ36cmの水槽。奥行きが狭い水槽や、水位を低くしている水槽に、約60Lの目安をそのまま当てはめることはできません。

水量を考える際は、水槽の内側の幅・奥行きと、実際の水深を使います。例えば計算用の仮定として、内側の幅60cm、奥行30cm、水深30cmなら、60×30×30÷1,000で54L。これは砂や飾りなどが占める分を差し引く前の、直方体としての計算値です。

水容量が分からないときは、GEXの飼育匹数チェックも参考になります。水槽の幅・奥行き・水深または高さを入力する欄があり、金魚は3〜5cm、6〜8cm、9〜10cmの区分から選ぶ形式です。幅だけを見て判断する前に、水量と金魚の大きさをそろえて考えられます。

もう一つ見るのは、金魚が泳ぐ場所です。GEXは、金魚だけを入れる場合と、砂や水草も入れる場合では適切な水槽サイズが変わると説明し、自由に泳げるスペースを広く取るよう案内しています。飾りを入れた水槽では、水量の数字に加えて、金魚が使える空間も見てください。

成長後も飼うなら、今の匹数と将来の飼育場所をセットで考える

小さい金魚が泳いでいると、60cm水槽にはまだ余裕があるように見えます。ただ、匹数が変わらなくても、成長すれば水槽にかかる負担は変わります。キョーリンのFAQでは、餌を食べる量は魚の体重に比例して増え、排泄物の量も同様に増えると説明しています。

東京アクアガーデンも、和金などを最初から多く飼うと、成長したときに手狭になるとしています。水槽の買い替えを避けたい場合は、成長後を考えて匹数を控えめにするという案内です。

今の大きさで飼える数と、同じ水槽で長く維持したい数は、分けて考えましょう。

琉金なども、成長すると体長10cmを超えることがあります。同社は、丸い体型の金魚を長期飼育したい場合や複数匹飼いたい場合に、60cm以上の水槽を勧めています。先ほどの「10cmなら」という目安も、その大きさで成長が止まることを前提にした数字ではありません。

これから迎えるなら、成長したときに飼育場所を広げられるかまで考えて匹数を決めてください。すでに複数匹を飼っている場合も、購入時のサイズに合う目安だけで判断せず、現在の大きさで見直すことが大切です。金魚が成長する前提で余裕を残す、という点はメーカーの案内でも共通しています。

60cm水槽の金魚を何匹にするか迷ったときの飼育と見直し

新しい水槽は1〜2匹から始め、追加を急がない

新しく用意した水槽では、飼育目安の匹数を一度に入れることから始めなくて大丈夫です。キョーリンは、最初は1〜2匹で飼育し、2〜3週間後に金魚を追加すると白濁しにくいと案内しています。60Lあることと、飼い始めから多くの金魚を入れられることは、別に考えましょう。

理由は、新しい水槽では、ろ過に関わるバクテリアがまだ十分に殖えていないためです。キョーリンは、ろ材や砂利の中でバクテリアが自然に殖え、効果が出るまで約1か月かかると説明しています。新品のろ材や砂利を使っているときは、餌を少なくしてこまめに水を替える案内もあります。

同社のFAQでは、セット後2〜3週間は2〜3日に1回、水槽の約3分の1を替える目安を示しています。1か月以上経過した後の水換え目安とは区別されているので、飼育が落ち着いた水槽の管理頻度を、新しい水槽にそのまま使わないようにしてください。

2〜3週間という日数は、必ず追加しなければならない期限ではありません。追加するときにも、水量、金魚の大きさ、成長後の余裕を合わせて判断します。少数で始めて水槽が広く見えても、すぐに埋める必要はありません。

ろ過とエアレーションは役割が違い、増設だけで匹数は決まらない

ろ過とエアレーションは役割が違い、増設だけで匹数は決まらない

ろ過フィルターを付けても、金魚の排泄物が水槽からすべてなくなるわけではありません。キョーリンのFAQでは、ろ過バクテリアが排泄物を別の物質へ変えても、それをなくすことはできず、濃度が高くなると有害になると説明しています。このため、フィルターがある水槽でも定期的な水換えが必要です。

酸素の供給にも目を向けましょう。GEXの解説では、水面が動くことで酸素が水中に溶け込み、フィルターから戻る水が水面を揺らしている場合も酸素が供給されるとしています。泡が見えるかどうかだけで、酸素供給の有無を判断するものではありません。

ただしGEXは、水温が高い環境や飼育数が多い場合などには、エアーポンプを別途設置するよう案内しています。フィルターがあるからエアレーションはいつでも不要、と考えないことが大切です。水面を動かす際は飛沫が出るため、同社は照明器具の故障や伝い漏れを防ぐためのふたも求めています。

ろ過や酸素供給を整えることは大切ですが、機器を足すだけで「あと何匹増やせる」とは決められません。GEXは、酸素不足と水質悪化が過密飼育で特に発生しやすいとして、水容量に合う匹数を求めています。設備を整えるときも、まず現在の水量と金魚の大きさに戻って考えましょう。

餌と水換えは、匹数と水槽の状態に合わせる

同じ60cm水槽でも、飼育する金魚が増えれば排泄物が増え、水質悪化が速くなります。GEXは、匹数と水槽の大きさを考えて水換え頻度を調整するよう案内しています。多く飼うほど、その分の管理も必要になるということです。

餌は、キョーリンが示す「5分以内に食べきれる量」を目安に、食べ終わるまで観察し、食べ残しを取り除きます。何粒と固定できるものではなく、金魚の大きさ、水温、体調によって食べる量は変わります。少量ずつ与え、すぐに食べきれるかを見ながら調整する方法も同社のFAQで紹介されています。

水換えの具体的な目安は、案内ごとに対象条件が異なります。キョーリンのFAQは、セットから1か月以上経った水槽で1〜2週間に1回、約3分の1としています。GEXの水換え案内は、基本を2週間に1回、約3分の1とし、初めて飼う人には1週間に1回、約3分の1〜2分の1を案内しています。

いずれも、すべての水槽に固定して使う間隔ではありません。キョーリンは水の状態に応じて回数を増やすよう求め、GEXも季節、水槽の大きさ、設備、飼育密度によって調整するとしています。水が透明だから次の予定日まで待てる、と判断しないでください。透明な水でも水質が悪化している場合があります。

水換えは、GEXの手順に沿って、作業前にヒーターやポンプなどの電源プラグを抜き、カルキを抜いた新しい水を用意します。新しい水は飼育水の水温に合わせ、少しずつゆっくり加えましょう。ろ材を掃除する場合は、キョーリンが案内するように、吸い出した飼育水で軽く洗います。

水面でパクパクし続ける・食欲が落ちるときは飼育条件を見直す

水面でパクパクし続ける・食欲が落ちるときは飼育条件を見直す

金魚が水面で口を動かす場面は、餌を求めているときにも見られます。一方、GEXは、水面に何もないのに3分以上パクパクし続ける場合に注意を促し、酸素不足や水質悪化の可能性を挙げています。水面に来たことだけで、すぐに餌を追加しないようにしましょう。

酸素不足が疑われる場合、同社は早急なエアレーションを案内しています。水質悪化が原因の場合は、早急な水換えを求めています。キョーリンのFAQも、水量に対して匹数が多く酸素が不足している可能性を示し、酸素供給や水槽を大きくする方法を挙げています。

泡を追加すれば必ず解決する、と一つの対応に絞らないことが大切です。

食べ方の変化も観察してください。キョーリンは、水温が低くない時期に餌をあまり食べない場合、水が汚れて体調が悪い可能性があるとして、水換えを案内しています。ただし、食欲は水温や体調によっても変わるため、食べないことだけで過密飼育と断定することはできません。

日頃から見る項目は、魚の動き、餌の食べ残し、底にたまったゴミ、水の見た目です。GEXもこれらを観察するよう案内しています。

異変が出たときは、匹数だけを数え直すのではなく、成長した金魚の大きさ、実際の水量、酸素供給、餌と水換えを合わせて見直しましょう。

60cmという幅だけでは分からない条件まで確認することが、無理のない匹数を考える出発点です。

60cm水槽で金魚を何匹飼うか決めるためのまとめ

この記事のまとめです。

  • キョーリンの目安は、3〜5cmの金魚を60Lの60cm水槽で8〜12匹。成長後まで同じ匹数を保証する数字ではありません。
  • 東京アクアガーデンは、約60Lの水槽で10cmの和金・コメット・朱文金などを3匹程度としています。
  • 10cmの琉金などは同社の1匹30Lという考え方なら、水量60Lで計算上2匹。実際の水量と飼育条件を合わせて判断します。
  • 資料によって大きさの測り方が異なるため、尾びれを含む全長と、尾びれの付け根までの長さを混同しないようにします。
  • 幅60cmだけでは水量は決まりません。奥行き・水深と、砂や飾りを入れた後の泳ぐ場所も確認します。
  • 成長すると餌や排泄物の量も増えるため、現在の大きさに合う匹数と、将来の飼育場所をセットで考えます。
  • 新しい水槽では、キョーリンが案内する1〜2匹からの開始と、2〜3週間後の追加を参考にし、追加を急がないようにします。
  • フィルターがあっても水換えは必要です。高水温や飼育数が多い環境では、エアーポンプの設置も検討します。
  • 餌は食べきれる量を観察し、水換えの頻度は立ち上げ時期、季節、設備、匹数、水の状態に合わせます。
  • 水面でパクパクし続ける場合は酸素不足や水質悪化の可能性があります。必要な対応とともに、水量に合う匹数かを見直します。
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