
自作したいけれど、方式やポンプをどう選べばいい?
水槽の自作フィルターは、小型で手軽さを優先するなら投げ込み式フィルターやスポンジ式、底床をろ材にできるなら底面フィルター、容量を調整したいなら自作ろ過槽が候補です。自作ろ過槽や外部式では、水漏れ対策と掃除のしやすさを先に考えます。
ただ、ろ過能力と水流の考え方は水槽サイズや生体で変わり、古い工作例のポンプが現行品とは限りません。コンパクトオン 1000 NEWは50Hzで400~1000L/h(理論値)ですが、配管や高低差などの使用環境で実流量は変わり、価格はオープンです。この記事では、自作フィルターの方式別の選び方から、ポンプの流量とサイズ確認、ろ材の容量と対応水槽、失敗を減らす掃除方法まで順に整理します。
- 小型なら投げ込み式やスポンジ式、底床を使うなら底面式が候補
- 自作ろ過槽では容量の自由度と水漏れ対策を両立する設計
- ポンプは流量、最大揚程、周波数、適用条件を公式仕様で確認
- 掃除は飼育水を使い、ろ材の半分ずつ交換でバクテリアを維持
水槽自作フィルターの方式を飼育環境で選ぶ
- 自作フィルターの方式別の選び方を整理する
- ろ過能力と水流の考え方は生体から逆算する
- ろ材の容量と対応水槽は容器サイズだけで決めない
- ポンプの流量とサイズ確認は公式仕様を先に見る
自作フィルターの方式別の選び方を整理する


水槽フィルターを自作するとき、安さや見た目だけで方式を決めると、あとから水流や掃除のしにくさが気になりがちです。まずは水槽の大きさ、生体、底床を使えるか、ろ過槽を置けるかに分けて考えましょう。
| 方式 | 向く環境 | 注意点 |
|---|---|---|
| 投げ込み式・スポンジ式 | 小型水槽、稚エビ・稚魚、仮住まい | 大きな水槽や見た目重視には不向き |
| 底面フィルター | 底床をろ材として使える水槽 | 細かい砂や厚すぎる底砂は目詰まりに注意 |
| 自作ろ過槽 | 容量や構造を調整したい水槽 | 水漏れテスト、強度、メンテナンス性が必須 |
| 外部式の考え方 | 水槽周りをすっきりさせたい構成 | ホース接続や水漏れリスク、呼び水に注意 |
掲載情報によると、投げ込み式フィルターやスポンジ式は設置しやすく、小型水槽から考えやすい方式です。ただし、大きな水槽で高いろ過能力を求める用途には合いにくいため、手軽さだけで決めず、生体への水流も見ます。稚エビ・稚魚がいるなら、目の細かいスポンジによる吸い込み対策も判断材料になります。
底面フィルターは底床全体をろ材として使える一方、細かすぎる底砂や厚すぎる底砂では目詰まりや通水不良が起きやすくなります。底床の条件と掃除のしやすさを一緒に考える方式ですね。
容量や構造を自由に調整したいなら自作ろ過槽が候補ですが、水漏れ対策とメンテナンス性を先に設計することが大切です。外部式の構成も、ホース接続や呼び水まで含めて判断します。ポンプを組み合わせる際は、エーハイム コンパクトオン 1000 NEW公式仕様で流量や周波数などを照合できます。
ろ過能力と水流の考え方は生体から逆算する





稚魚やエビが吸い込まれそうで、強い水流が心配です。
t-aquagarden.comの記事によると、ろ過能力は、強い水流を作れば高くなる、と単純には決められません。稚エビ・稚魚や強い流れが苦手な生体では、目の細かいスポンジフィルターを使い、吐出量を調整できる構成が候補です。投げ込み式フィルターは設置が手軽ですが、高いろ過能力を期待しすぎず、小型水槽や補助的な用途として考えると整理しやすくなります。
生体が落ち着いて泳げる水流から、方式と流量調節を考えるのが出発点です。
底面フィルターは底床全体をろ材として使える方式です。ただし、底砂が細かすぎたり厚すぎたりすると、目詰まりや通水不良につながります。Aqua Planning Studioが示す一般的な底面フィルター全般の目安は、底砂の粒径3〜5mm、厚さ4〜5cmです。この組み合わせは同じ条件の目安なので、細かい砂へ厚さだけを移して考えないようにします。
また、90cm〜120cmの大型水槽では、底面単独は基本的に不向きです。これは大型水槽で底面フィルターが使えないという意味ではなく、外部フィルターなどを併用しない単独運用についての整理になります。方式を決めるときは、対応水槽、ろ材量、底床条件、水流の強さを切り離さずに見てください。メダカや稚魚の動きに不安が続く場合は、信頼できる専門店や獣医師等へ早めに相談しましょう。



強さを競うより、生体に合わせて水流を弱められる構成が安心ですね。
ろ材の容量と対応水槽は容器サイズだけで決めない


aquarium-dictionary.comの記事によると、ろ材を多く詰めれば安心に見えますが、先に役割を分けると考えやすくなります。ろ材には、大きなゴミを受ける物理ろ材、バクテリアの住みかになる生物ろ材、化学ろ材があります。これらを同じものとして扱わず、水が順に通り、掃除の際に取り出せる構造にすることが大切です。
t-aquagarden.comの記事によると、東京アクアガーデンの記事には、自作ろ過槽のサイズを水槽横幅の約2/3程度とする目安があります。例として、90cm規格水槽(W90×D45×H45cm)に横幅60cmの容器を組み合わせています。ただし、これは幅だけで容量を決める基準ではありません。ろ過槽を置くスペースや、ろ材を取り出すための余裕も必要になる一例です。
既製品の数値を見ると、容量の違いがさらにはっきりします。クラシック2213 ろ材付きセットのろ過槽容量は約3.5Lです。一方、ろ材容量は、ろ材コンテナ使用時が約2.2L、ろ材固定盤(別売)使用時が約3.0L。ろ過槽そのものの容量と、中へ入れられるろ材の容量は別の属性であり、同じ数値として扱えません。
自作でも、ろ材量だけでなく水の通り道と取り出しやすさを確保することが使いやすさにつながります。物理ろ材が目詰まりしたときにそこだけ手入れできるか、生物ろ材を残したまま作業できるかを考えると、容器を大きくするだけでは見えなかった条件が整理できます。
ポンプの流量とサイズ確認は公式仕様を先に見る


工作例に出てきたポンプ名だけで選ばず、流量、最大揚程、周波数を公式仕様で照合します。理論値はモーター部分単独運転の値で、配管や高低差など使用環境によって実流量が変わるためです。
| 製品 | 公式で確認できる主な数値 | 注意点 |
|---|---|---|
| コンパクトオン 1000 NEW 50Hz | 400~1000L/h(理論値)、最大揚程1.4m | 50Hz、60Hz別仕様。使用環境で実流量は異なる |
| コンパクトオン 1000 NEW 60Hz | 400~850L/h(理論値)、最大揚程1.75m | 50Hz、60Hz別仕様。使用環境で実流量は異なる |
| クラシック2213 | 適合水槽の目安は45~75㎝水槽(約40~114ℓ)、ろ過槽容量約3.5L | 50/60Hz共通。ろ過槽容量とろ材容量を混同しない |
コンパクトオン 1000 NEWは50Hz、60Hz別仕様です。50Hzの400~1000L/h(理論値)と60Hzの400~850L/h(理論値)は共通値ではありません。最大揚程も50Hzが1.4m、60Hzが1.75mなので、使う地域の周波数と配管の高低差を同時に見る必要があります。本体外寸はコネクター、キスゴム部を含む130×80×78mmで、ろ過槽内に収まるかも確認点です。
クラシック2213 ろ材付きセットは50/60Hz共通ですが、コンパクトオン 1000 NEWと同じ種類の製品ではありません。適合水槽の目安やろ過槽容量を、自作構成を考える際の仕様比較例として使えます。
エーハイム クラシック2213 2213320 外部フィルターの掲載例です。販売状況は変わるため、購入前にメーカーや販売店の表示を確認してください。
クラシック2213のろ材容量は、ろ材コンテナ使用時が約2.2L、ろ材固定盤(別売)使用時が約3.0Lです。ろ過槽容量約3.5Lを、そのままろ材容量へ置き換えないようにしましょう。
水槽自作フィルターを長く使うための失敗対策
- 現行ポンプの選び方は旧品とNEWを分ける
- 廃番部品を避ける確認方法は公式ページを起点にする
- 自作で起きやすい失敗例は水漏れと穴あけに集中する
- 掃除頻度と使い勝手はバクテリアを残して調整する
現行ポンプの選び方は旧品とNEWを分ける


古い自作記事の部品名は、作成当時の商品である場合があります。2026年7月30日時点の公式ページでは、旧コンパクトオン1000は「販売を終了」と案内され、後継品コンパクトオンNEWへの案内があります。旧品を探す前に、後継品の仕様へ置き換えられるかを見ましょう。
1. 工作例に書かれた商品名と、使われている役割を分けてメモする
2. 公式ページで同名品の販売状態と後継品コンパクトオンNEWの案内を見る
3. コンパクトオン 1000 NEWの50Hz、60Hz別仕様を使用地域に合わせる
4. 流量、最大揚程、本体寸法、屋内・水中専用などの条件を照合する
5. 価格はオープンのため、仕様と販売時の表示を分けて判断する
旧品名をそのまま買い物の検索語にせず、後継品と周波数を先に合わせることが要点です。
コンパクトオン 1000 NEWは50Hz仕様のエーハイムコードが1022280、60Hz仕様が1022320です。50Hzは400~1000L/h(理論値)、60Hzは400~850L/h(理論値)であり、使用環境によって実流量は変わります。
エーハイム コンパクトオン 1000 NEW 1022280 水中ポンプは50Hz仕様の掲載例です。販売状況は変わるため、購入前にメーカーや販売店の表示を確認してください。
60Hz仕様は別のエーハイムコードで掲載されています。購入時は公式の型番と周波数表示を照合してください。
どちらも淡水・海水両用、水中専用、屋内専用です。古い作例の寸法や接続方法まで後継品へ移せるとは限らないため、現物の構成に合う条件をそろえてから工作へ進むと安心ですね。
廃番部品を避ける確認方法は公式ページを起点にする


廃番部品を避けたいときは、ブログの商品名や販売店の在庫表示からではなく、メーカー公式の商品ページを起点にします。同じように見える名前でも、旧品ページと後継品ページが分かれていたり、周波数別の仕様が用意されていたりするためです。
まず見るのは、正式商品名、商品コード、販売終了や後継品の表示です。旧コンパクトオン1000は、2026年7月30日時点の公式ページで販売を終了と案内され、後継品コンパクトオンNEWへの案内があります。工作例に旧品が登場していても、現行商品として扱わず、接続や寸法を後継品へそのまま移さないようにします。
正式名、商品コード、販売状態、後継品、周波数、適用条件を一続きで確認すると取り違えを減らせます。
一方、エーハイム クラシック2213 ろ材付きセットは、エーハイムコード2213320として公式仕様を確認できます。適合水槽の目安は45~75㎝水槽(約40~114ℓ)、定格周波数は50/60Hz共通です。コンパクトオン 1000 NEWのような周波数別仕様とは条件が違うため、メーカーが同じでも一律には考えません。
さらに、価格欄と用途条件を分けて見ます。コンパクトオン 1000 NEWの価格はオープンで、淡水・海水両用、水中専用、屋内専用です。オープンという表示から現在価格は決められません。また、水中専用や屋内専用は設置方法に関わる条件なので、商品名や流量だけで候補を絞らず、自作ろ過槽の置き場所と運転方法に合うかまで照らし合わせましょう。
自作で起きやすい失敗例は水漏れと穴あけに集中する





穴を開けたあとで部品が合わなかったら、やり直せますか?
自作フィルターは、穴を広げたあとに元へ戻しにくく、水を回してから接続部の漏れに気づくことがあります。先に注意したいのは、水漏れ、穴あけ寸法、水流の読み違いです。接続部を組んだ段階で本水槽へ設置せず、別容器で水を回して接続部と容器を観察できる形にすると、後戻りを減らせます。
仮組みと別容器での水漏れテストを終えてから、本水槽へ組み込む流れで考えます。
作例では、外部タンクの接続部にシリコンシーラントを使っても、水漏れが起こるか分からないため、水受けを置いて定期的に観察する必要があるとの報告があります。始動時には呼び水が必要だった例もありました。漏れだけでなく、運転を止めたあとに再始動しやすいか、掃除のたびに同じ作業をできるかも使い勝手に関わります。
失敗例では、穴あけでは、あつラボの一作例で25mmのホールソーを使って穴を拡張したところ、穴が大きくなりすぎたとの報告があります。同じ作例でRio+180の水流が強かった記録もありますが、Rio+180がどの構成でも合わないという意味ではありません。部品の実寸に対して穴径を一度で決めず、段階的に合わせる判断材料です。
水位が低いとフィルター本体が浮く失敗も挙げられています。容器の固定、運転時の水位、ポンプの流量調節、停止と再始動までを含めて試すと、工作直後には見えない困りごとを拾えます。



切る前、開ける前、水槽へ入れる前の確認が大切ですね。
掃除頻度と使い勝手はバクテリアを残して調整する


フィルター掃除は、見た目を新しくする作業ではなく、詰まりを減らして通水を戻しながら、生物ろ材のバクテリアを残す作業として考えます。物理ろ材、生物ろ材、化学ろ材では役割が違うため、一度に同じ洗い方をすると管理しにくくなります。
fish-scale.comの記事によると、fish-scaleが示す清掃ペースは、1シーズン(3か月)に1回~半年に1回が目安です。ただし、フィルター容量や汚れ具合で変わるため、日付だけで決めず、水の通り方や流量低下も見ます。
1. 水換えとフィルター掃除を同じタイミングに重ねない
2. 物理ろ材の詰まりと、生物ろ材の汚れを分けて見る
3. 生物ろ材は水道水ではなく、取り分けた飼育水で優しくもみ洗いする
4. 交換が必要なろ材は一度に全交換せず、半分ずつ交換する
5. 組み戻したあとに通水と流量が戻っているかを見る
汚れを落とし切るより、通水回復とバクテリア維持を両立することが掃除の軸です。
水道水の塩素は、生物ろ材のバクテリアを減らす要因になります。自作ろ過槽では、掃除のたびにろ材を一括で取り出す構造より、詰まりやすい物理ろ材だけ先に外せるほうが手入れしやすくなります。水槽ごとの汚れ方や流量低下に合わせて間隔を調整し、清掃後も生体の泳ぎ方や水流に変化がないか落ち着いて確認しましょう。
よくある質問
- 小型水槽の自作フィルターはどの方式から考えればよいですか?
-
手軽さを優先するなら投げ込み式フィルターやスポンジ式が候補です。底床をろ材として使えるなら底面フィルター、容量や構造を調整したいなら自作ろ過槽も考えられます。生体への水流と掃除のしやすさも一緒に見ましょう。
- ポンプの流量は大きいほど安心ですか?
-
流量だけでは決められません。稚エビ・稚魚や強い流れが苦手な生体では、目の細かいスポンジフィルターや流量調節できる構成が候補です。理論流量、最大揚程、周波数、使用環境を組み合わせて判断します。
- コンパクトオン 1000 NEWは50Hzと60Hzで同じ仕様ですか?
-
50Hz、60Hz別仕様です。ポンプ性能は50Hzが400~1000L/h(理論値)、60Hzが400~850L/h(理論値)で、最大揚程も異なります。価格はオープンなので、仕様と販売時の価格表示は分けて考えてください。
- 自作フィルターのろ材はどのように掃除しますか?
-
生物ろ材は飼育水で優しくもみ洗いし、一度に全交換せず半分ずつ交換する考え方が大切です。水換えとフィルター掃除は同時に行わず、汚れ方や流量低下に合わせて清掃の間隔を調整しましょう。
水槽フィルターを自作するときのまとめ
この記事のまとめです。
- 小型水槽の手軽さを優先するなら投げ込み式やスポンジ式
- 稚エビ・稚魚には目の細かいスポンジと流量調節が候補
- 底面フィルターは底床全体をろ材にできる方式
- 自作ろ過槽では容量の自由度と水漏れ対策が判断の両輪
- ろ過能力は方式名だけでなく生体、水流、底床条件で判断
- ろ過槽容量と実際に入るろ材容量を分ける見方
- ポンプ選びでは理論流量、最大揚程、周波数を一組で確認
- コンパクトオン 1000 NEWは50Hz、60Hz別仕様
- 旧コンパクトオン1000は公式で販売を終了した商品
- 穴あけ前の仮組みと別容器での水漏れテストが重要
- 生物ろ材は飼育水で洗い、交換時は半分ずつ残す方法
- 掃除の間隔は汚れ方と流量低下に合わせる調整
水槽の自作フィルターは、まず飼育している生体と水槽サイズに合う方式を一つ選ぶところから始めましょう。そのうえで、ポンプの公式仕様、設置場所、水流、掃除時の取り出し方を同じ構成図に書き込むと、水漏れや使いにくさを見直しやすくなります。迷ったときは、強さや容量だけでなく、日々無理なく手入れを続けられるかへ戻るのが近道です。










